
本記事は「雑阿含経巻第8-197」の内容を基に作りました。

一切は燃えている

〇△◆◎□×●!!!

●▲◇◎■×〇!!!

またケンカですか……?

ケンカじゃないですよ!

また言い争いになっているじゃないですか。

だって、どう考えても私の方が正しいですもん。

いや、私の考えの方がいいに決まってる。

でもあなたの考えは間違っている!

悪いのは君の考えのほうだ!

あ、お釈迦さん。

あっ。ヤバ

また、怒られちゃう。

一切は燃えている

え?
いや、燃えてないですよ。

眼は燃えている。

さすがに眼が燃えていることなんてないですよ。

眼に映る景色、姿、感覚、認識。目に映るすべては燃えている。

何言っているんですか。そんな燃えているものなんてないですよ。

これは見るに堪えないと感じるもの、これはずっと見えていたと感じるもの、眼中にないもの。どれもこれも、燃えている。

んー。そりゃあ、世界のどこかで燃えているものはあるかもですが……

耳も、鼻も、舌も、身も、心も、すべて燃えている。

いや、自分のどこも燃えていないですって。

聞こえる音も、香りも、味も、触れるもの、感じる・考えるもの、すべて燃えている。

私の知る限り、この周りで燃えているものなんてないですってば。

一切は燃えている。

いや、おかしいです! 自分は燃えていません……。

一体、何によって燃えているというのですか!?

貪欲の火によって燃えている。
怒りの火によって燃えている。
愚かの火によって燃えている。

自分のしていることで、どんどん自分に火がついているんですね……。

煩悩の(煩い悩ませる)火に気づいてないってことですね。

そういうことか……。

私達は燃えているのか……?

いつか、あなた達自身が、その火によって、火傷している事に気づくんですよ。

あなた達というけど、自分はどうなのさ?

え……?
あ……。

一切は燃えている

そういえば、無意識に、あなた達二人の事だと思っていたけど、私自身の事でもあるのか……。

私も燃えている

私も燃えている

お釈迦さんもって事ですか?

一切は燃えている
補足
- 出典:雑阿含経巻第8-197
(一九七)如是我聞。一時佛住迦闍尸利沙支提。與千比丘倶。皆是舊縈髮婆羅門。爾時世尊。爲千比丘。作三種示現教化。云何爲三神足變化示現。他心示現。教誡示現。神足示現者。世尊隨其所應。而示現入禪定正受。陵虚至東方。作四威儀。行住坐臥。入火三昧。出種種火光。青黄赤白紅頗梨色水火倶現。或身下出火。身上出水。身上出火。身下出水。周圓四方。亦復如是。爾時世尊。作種種神變已。於衆中坐。是名神足示現。他心示現者。如彼心。如彼意。如彼識。彼應作如是念。不應作如是念。彼應作如是捨。彼應作如是身證住。是名他心示現。教誡示現者。如世尊説。諸比丘。一切燒然。云何一切燒然。謂眼燒然。若色眼識眼觸。眼觸因縁生受。若苦若樂不苦不樂。彼亦燒然。如是耳鼻舌身意燒然。若法意識意觸。意觸因縁生受。若苦若樂不苦不樂。彼亦燒然。以何燒然。貪火燒然。恚火燒然。癡火燒然。生老病死憂悲惱苦火燒然。爾時千比丘。聞佛所説。不起諸漏。心得解脱。佛説此經已。諸比丘。聞佛所説歡喜奉行
(大正No.99, 2巻50頁b段14行-c段6行)
国訳一切経阿含部1巻171頁
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