無益な争論4|弟子たちの食べ物談義~豪華か質素か、その結末は?

無益な争論4 仏教トーク13-4

雑阿含経巻第16-415」をもとに構成。動画版英語版も順次公開
修行者の食事は、托鉢によって施されるものです。
そのため、日によって頂くものはさまざまです。

ある日、弟子たちは「今日はどんな食べ物を頂いたか」という話で盛り上がっていました。豪華な食事だった人もいれば、質素な食事だった人もいます。

やがてその話は、「多い」「少ない」「ずるい」「平等ではない」といったやり取りへと変わっていきました。
すると、その様子を見ていたお釈迦さんが静かに声をかけます。

「その話は、仏法を理解する上で、何の利益があるのですか。」

弟子たちの「食べ物談義」

弟子A
弟子A

今日のご飯、何だった?

弟子B
弟子B

私は今日お肉は入ってたよ。

弟子A
弟子A

マジかよ。いいなぁ。私の場合、托鉢で頂くものは、いつも決まったもんばかりなんだよ。

弟子B
弟子B

そうなの?

弟子A
弟子A

そうそう。こう言っては何だけど、実に質素な食べ物ばかりで……。○○とか、○○とか、だよ。

弟子B
弟子B

私は結構、色々なもの頂くよ。昨日施して頂いたものなんて、実に豪華だったよ。○○でしょ。それに○○も。

弟子A
弟子A

……ちょっと。同じ僧侶なのに、あなただけ、ずるくない? 今度私にも頂戴よ。

弟子B
弟子B

いやだよ。それにずるいことないでしょうよ。

あなたが頂く施しも私が頂く施しも、施しにはかわりないでしょうよ。

弟子A
弟子A

これって絶対、平等じゃないよ。少しぐらいこっちにくれてもいいじゃない!

弟子B
弟子B

私が頂いたものなんだから、絶対にあげないよ。あなたが直接もらえばいいじゃないか。

お釈迦さんの諭し

お釈迦さん
お釈迦さん

あなた達、一体何の話をしているのですか?

弟子A
弟子A

あ、お釈迦さんししょう。ええっと……。「今日、何食べたか」って話ですよ。

弟子B
弟子B

そうです。「どのような施しを受けているか」という話です。

お釈迦さん
お釈迦さん

あなた達、そのような話はよしなさい。

それは仏法を理解する上で、何の利益ももたらしません。

弟子B
弟子B

でも、「施し」のですから、布施行にも関連するでしょう。

弟子A
弟子A

そうですよ。利益になる話です。

お釈迦さん
お釈迦さん

それは方向性が違います。

ですよね?

弟子A
弟子A

はい……

弟子B
弟子B

申し訳ございませんでした。


補足

原文や動画版、英語版、仏教用語の説明や関連する仏教知識など、補足として参照できます。

動画版

原文

  • 雑阿含経巻第16-415

(四一五)如是我聞。一時佛住王舍城迦蘭陀竹園。時有衆多比丘。集於食堂。作如是説論。某甲檀越。作麁疎食。我等食已。無味無力。我等不如捨彼麁食而行乞食。所以者何。比丘乞食時得好食。又見好色。時聞好聲。多人所識。亦得衣被臥具醫藥。爾時世尊。於禪定中。以天耳聞諸比丘論説之聲。即詣食堂。如是廣説。乃至正向涅槃。佛説此經已。諸比丘聞佛所説。歡喜奉行
(大正No.99, 2巻110頁b段5行-14行)

SAT大正新脩大藏經テキストデータベースより

  • 国訳一切経阿含部2巻32頁

英語版

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