【仏教トーク13-1】無益な争論

ちしょう
ちしょう

この会話は、古いお経の一つである「雑阿含経巻第16-408」の内容を参考にしました。

そのような議論はやめなさい

弟子2
弟子2

この世界は永遠に、無限に続くのだろうか?

それとも有限なのだろうか?

弟子A
弟子A

やっぱり、この世界は永遠なんじゃないかな。

弟子B
弟子B

いやいや、限りがあるものでしょう。

弟子A
弟子A

限りがあるなら、例えば、宇宙の端ってどこ?

私は、どこまでも無限に続いていると思う。

弟子B
弟子B

いやいや、きっとどこかに限界があるよ。宇宙の果てがあるでしょう。

弟子A
弟子A

たとえ、その宇宙の果てがあったとしても、また、その先に、外宇宙が広がっているかもしれないじゃない。地球の外に、宇宙があるみたいに、宇宙の外に、更に空間があってもおかしくないと思う。だから無限でしょう。

弟子B
弟子B

いやいや、例えば、私達人間はいつか死ぬでしょう。それって私達人間の命って限りがあるってことじゃない?

だから、何にでも限りがある。有限だと思うよ。

弟子A
弟子A

そもそも、命って、この身体の事なの?

身体と命って別々なんじゃないなの?

身体は朽ちても、魂という命はあるんじゃない?

弟子B
弟子B

いやいや、命も限りはあるでしょう。

そもそも、魂なんてないよ。

弟子A
弟子A

ええ、死んで、魂になった、死後の世界はあるでしょう?

弟子B
弟子B

死後の世界なんてないでしょう。

弟子A
弟子A

有るね!

弟子B
弟子B

無いね!

弟子2
弟子2

ごめんなさい。私が余計なこと言ったせいで。

少し落ち着いてください。ねっ?

弟子A
弟子A

そもそも君はどう思うのよ?

弟子2
弟子2

いや、私はよく分からないです……。どっちの言い分もあるような……

弟子B
弟子B

何それ? どっちなんよ?

君はどう思う?

弟子1
弟子1

え? 私ですか?

私もよくわからないです。どっちでもないような気も……

弟子A
弟子A

何それ!? なら何なの?

弟子B
弟子B

だから限りが有るんだって!

弟子A
弟子A

いや、いいや限りはないね!

お釈迦さん
お釈迦さん

どうしたんですか? 随分騒がしいですね。

皆、集まって何を話しているんですか?

弟子A
弟子A

私は、世界は無限だと思うんです。

弟子B
弟子B

私は、世界は有限だと思うんです。

弟子2
弟子2

お釈迦さんししょう。実はかくかくじかじか……

弟子1
弟子1

有限か、無限か、有るか、無いか、どっちだって……

お釈迦さん
お釈迦さん

あなたたち、そのような議論はよしなさい。

それは、仏法を理解する上で、何の利益にもなりません。

弟子A
弟子A

しかし、命の話でもあるんですよ。

お釈迦さん
お釈迦さん

方向性が違います。

弟子B
弟子B

だって、何かしらの結論を出したいじゃないですか。

お釈迦さん
お釈迦さん

もし、どうしても議論するのであれば、四諦について話しなさい。

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