【動画】良い医者のたとえ|「四諦」の教えの導入口

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良い医者のたとえ|「四諦」という教えについて
「出典:雑阿含経巻第15-389」仏教の基礎の教えの内の一つ「四諦」。この四諦のたとえ話である「良医のたとえ」は知る人ぞ知るお話です。

編集後記

アヌルッダさんの話は「中道」の話でした。そしてこちらは「四諦」の話です。

本音を言えば順番的に「縁起」の話を選びかったのですが……。

仏教エピソード㉓「縁りて起こる」
仏教で用いられる「縁起」の本来の意味。当たり前の事なんだけど、当たり前なことほど気づかないものなのかもしれません。そしてその当たり前の中にこそ有り難い事、大切なことが隠されているのでしょう。そう思える...

残念ながら未だに原典の方も全て目を通せておらず、「縁起」に関して良い話がまだ見つかっていません。

もっと会話になるような長さの文章がいいのですが……。もちろん縁起に関しては経典の随所で出てきますから、重要じゃないわけじゃありませんよ。

さて、四諦の教えについてですが、「中道」「縁起」「四諦」は仏教の基本の教えだと私は考えています。

残念なことに三つの基本的な教えは、誤解されていることが多い教えでもあります。一般的に現代で使われる意味は仏教本来の意味と異なります。

また仏教用語であれば、仏教書を読めばわかるのではないかと思われがちですが、仏教用語の解説等を読んでも表面的なところしか書かれていないことが多いように思います。

この四諦の導入口として語られる医者のたとえ話に関しても同じことが言えます。

①病気(苦しみ)になる。その正体は②病原体(煩悩)。③病原体を無くせば、病気が治る。その④治療法が仏教。このような解釈は確かにわかりやすいです。

私も最初はこのように教わりました。だから全然四諦について興味を持てなかったです。このような知識があったところで苦しみを解決できるかと言えば、そんなものは机上の空論です。

こうして体系化することでわかりやすくなる反面、実際に自分の人生で活かすことができないただの方法論になってしまいます。

実際、病気は病原体だけが原因でなるわけではありません。そういう細かい部分も原典にはしっかりと書いてあるのです。

苦しみの原因も一つではないのです。自分が感じる苦しみがどのように生まれるか。それをじっくり観察するだけでもわかるはずです。原因・条件、様々な要素が複合的に絡まっている。話はそう単純ではないはずです。

そして病気の治療だって同じです。直接的に病原体を消滅させることが治療というのでしょうか? 仮に病原体を無くせたとしても、治療はその病原体を直接摘出(排除)するような手法を用いるでしょうか?

治療するには、その病気のメカニズムや身体の仕組みも含め、様々な要素が複合的に絡み合っている。話はそう単純ではないはずです。

分かりやすいものは導入口でしかありません。病気の治療はそんな簡単なものではないでしょう? 私達はお医者さんから薬をもらうだけかもしれませんが、その薬を開発することは、そんな単純ではないはずです。

自分の感じる苦しみが消える。「そんな単純な話じゃねえよ!」と私もずっと思っていました。でもそれは表面的な話。ちゃんとヒントは隠されています。

過去の私のように、こういう話と出会いたかった誰かに届きますように。


▽音源素材
VOICEVOX:波音リツ
VOICEVOX:玄野武宏
VOICEVOX:白上虎太郎
VOICEVOX:WhiteCUL
VOICEVOX:雀松朱司
VOICEVOX:麒ヶ島宗麟

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仏教トーク|仏教経典チャット風会話訳
古いお経の内容をチャットのようなトーク(会話)形式にして創作した記事。お釈迦さんや弟子達の仏教について会話集になります。実在するお経を参考にしており、それぞれ参考にしている出典元があります。「え?お経ってこんな内容の話してたの?」という発見を皆様と共有できれば幸いです。

▽荒村寺(曹洞宗)

伊丹で坐禅(座禅)曹洞宗荒村寺
兵庫県伊丹市にある曹洞宗のお寺、荒村寺(こうそんじ)。定期的に坐禅会や写経会、法話など行っています。仏の教え、禅の教えに出会えるお寺です。

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ちしょう(智彰)@禅僧|note
仏教の話が好きで、経典原文を意訳、イラストを交えLINE風の会話や動画に再構成しています。

 

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