動画編集後記「言葉の隙間に潜むメッセージ」

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天眼の異名は失敗を活かした洞察力あった!?「アヌルッダ(阿那律)の不眠不休の誓いと洞察」
「出典:増一阿含経巻第31-5」天眼第一とも称されるアヌルッダ(阿那律)さん。その失敗を教訓にして、仏道の学びへと変えた洞察力こそ、天眼なのかもしれません。(原文をあたってみると、お釈迦さんやアヌルッダさんとのやり取りは、とても人間味を感じ、親しみが湧いてきます。)

言葉の隙間に潜むメッセージ

動画が長いので二分割したものの、元々一つの話としてまとめられているお経。結局はつながっているので動画も繋げました。再生時間30分です。

仏教エピソードでも、仏教トークでも、動画でも必ずこの話から作っているぐらい、私はこのお経の話が好きです。

十大弟子の中で天眼第一と称され、すごい人物のように持ち上げられている阿那律(アヌルッダ)さん。そう聞くと、どこか遠い存在のように感じますよね。

でも実際に原典を読んでいると「ああ、こういう人いるいる!」と思えるような人物でとても親しみが湧いてきます。もちろん、お釈迦さんもです。

そしてただ親しみを感じるだけでは終わらない。そこには必ず学びがあるのがお経のおもしろいところです。

別にこの学びは「どうやればいいか」というhow to(ハウツー本ではない)が書かれているわけではありません。書かれていたとしても私はあまり興味を持ちません。

何故かというと、直接お釈迦さんに指導してもらえないからです。知識以外の経験は仏教の理解には欠かせません。師と出会い、人と出会い、そこから得るものは言葉の中には収まらないことがほとんどです。

それにお経の文字は不足している点が多く見られます。「文の不足」と道元禅師も言っていますね。

ではお経の言葉は意味がないかというとそうではありません。それよりももっと基本的なところが随所に書かれています。

人が何を考え、どう見えているか、どうあるのかを観察する。そんなところにお釈迦さんや弟子達も重きを置いていたように思うのです。

そしてそこから各々自分達のやり方を生み出していった。だからお釈迦さんの弟子たちは本当に十人十色です。

そういった人間模様が垣間見えるのもおもしろい所。だって2,500年前のインドの出来事だったのですから。(伝言ゲームみたいに伝えられてきたので、そっくりそのまま過去の話だったとはいえませんが)

現代の私達にも教えてくれるものがたくさんあります。動画という形で文章よりも読みやすくなったと思います。

過去の私のように、こういう話と出会いたかった誰かに届きますように。

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