「何か、おすすめの本ありませんか?」
時折、尋ねられることがあります。
実際は、ご質問する方によって、お話を聞いたりして、その都度、おすすめする本が違うのですが、そういった本をブログでも紹介できたらなと思いました。
よく使う本だったり、は思い入れのあるだったり、私の本棚にある本をご紹介します。
ブッタとシッタカブッタ
「何か、おすすめの本はありませんか?」と尋ねられる時、「できれば、簡単な……」或いは「できれば読みやすいもので……」などと、学術書とは違い、入りやすいものを紹介してほしいという事はよくあります。
そんな時におすすめしてる本がこれです。
小泉吉宏(2003)『ブッタとシッタカブッタ 1:こたえはボクにある』メディアファクトリー

本との出会い
私がこの本と出合いは、曹洞宗総合研究センター在籍時に、一緒に活動していた仲間(お坊さん)がきっかけです。
ちょうど「東京禅僧茶房」というイベントを進めていた時でした。その時に来場者の方が読めるようにと、仏教書関連の本棚を少しばかりおいていました。
私はワークショップの担当で、本棚に何を置いているか、まったく知らなかったのですが、イベント当日、たまたまその本棚を見ていて、マンガがあることに気がつきました。
それまで仏教書というと、私にとって学術書や文庫本など活字の本。
しかし、どういうわけか、それらの本に交じって、マンガの本がそこにおいてあったわけです。
「どうせ、コメディだったり、分かりやすいと銘打って、あまり面白みもない教育書みたいな本やろう」と思い、余り期待せず、手を伸ばしました。
「あ、四コママンガや」と思いながら、パラパラと見てると、「それ、おもしろいでしょ」と仲間のお坊さんがやってきたわけです。
イベント来場者にではなく、私が本を布教されていたわけですがw
どんな本?
というわけで、この本は、「四コマ漫画」です。
でもこれが、実際にちゃんと読んでみると、おもしろい。
簡単かどうかと言われれば、確かに簡単ではないと思います。
しかし、四コマ漫画ですから、かなり読みやすいです。それでいて、とても奥が深い内容になっています。
仏教の要所、要所をしっかり捉えているのに、小難しい仏教用語等は一切でてきません。
学術書などでは、仏教の知識をある程度必要としますが、仏教にたいして誤解をしてしまうこともしばしば。
ですから下手な参考書を読むより、この本を読んで頂いた方が、誤解が少ないと思います。
「本そのものに答えがあるわけではなく、問いそのものを見つめ直させてくれる本」と言ってもいいでしょうか。
私自身は時々、思いついたように一度読んだ本を読み返すことがありますが、これなら漫画ということもあり、気軽に読み直すことができるのも、良い所ですね。
その他の情報
ブッタとシッタカブッタは、シリーズで、1~3巻まであります。
それと姉妹編ということで、以下の三作があります。
『ブタのいどころ』『ブタのふところ』『ブタのみどころ』
私は以上の6巻までしか読んでいませんが、他にも小泉吉宏さんの作品があるようです。
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