私達は、皆、各々が己の山をつくっている。
最初はまったいらな大地。そこに人は自分という山をつくる。
皆、山を作るという点では同じ。でもその山々は皆違う。
高い山、低い山、固い山、柔らかい山。
砂山にかぎらず、緑で囲まれた山もあれば、ごつごつとした岩に囲まれた山など、数えればきりがない……。
皆、山々、それぞれ違う個性を持っている。皆、山々、それぞれ同じく己の山を持っている。
固くすることに囚われれば、己に凝り固まる。
だからと言って、柔らかくすることに囚われれば、簡単に崩れる。
高くするだけことに囚われれば、他の山と比べる。
低くすることに囚われれば、まったいらに……山ではなくなってしまう。
固める。高くする。柔らかくする。低くする。
いろんなあり方を知れば、山のつくり方は無限大に拡がる。
高い、低い、固い、柔らかい、それぞれの良さも悪さも見えてくる。
高ければいい、低ければいい、固ければいい、柔らかければいい、答えではない。
高くするには、低くするには、固くするには、柔らかくするには、作り方ではない。
やり方という小手先ではなく、もっと根本的なところ、あり方に目を向ける。
そうすれば自ずと、己の山ができあがっていくはず。
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