陽光寺禅マウンテンセンター
ロサンゼルスから車で3時間。向かった先は 陽光寺禅マウンテンセンターです。
近くには夏に避暑地で有名なアイデルワイルドという小さな町があります。
アイデルワイルドの町からその更に山奥を行くと……
陽光寺に到着です。
タサハラではサンガウィークの参加ということで、半分以上ゲストのような形で滞在させて頂きましたが、ここからはスチューデント、いわば修行者として、禅センターに滞在させて頂きました。
と言っても、以前にも書いたように、僧侶しか修行道場に行くことができない日本と違い、禅センターは誰もが修行者として、禅センターに行くことができます。
なので、日本の道場のイメージは忘れてください。
また修行者は、タサハラでは「スチューデント」と呼んでいましたが、陽光寺では「レジデンス」と呼ばれています。
二つの期間、 制中(せいちゅう)と解間(げあい)
レジデンスとして滞在するにあたって、まず押さえておかなければならない事。それはスケジュールです。
禅センターでは、一日の流れが決まっており、スケジュールに沿って、皆動きます。
禅センターには、下記のように二つの期間がありますが、実は日本の修行道場でも同じように二つの期間があります。
タサハラではプラクティスシーズンとゲストシーズン、陽光寺ではトレーニングピリオドとインターンピリオド。
日本では「制中(せいちゅう)」「解間(げあい)」と呼んでいます。
呼び方がたくさんあってややこしいですが、まとめると以下の通りです。
制中=プラクティスシーズン=トレーニングピリオド
解間=ゲストシーズン=インターンピリオド
「制中」「解間」というのは、そもそもの起源は今から約2500年前、お釈迦さんの時代まで遡ります。お釈迦さんがいたインドでは、雨季と乾季があります。
雨季、つまり激しい雨の降る約3ヶ月間、外出には不便が多い。そのため、お釈迦さんとその弟子たちは、雨季の期間は一ヶ所に集まって修行生活をしていました。
この期間を雨安居(うあんご)、または単に安居とも呼びます。
中国や日本は、雨季という明確な季節がないので、夏の3か月間を夏安居(4月16日~7月15日or5月16日~8月15日)、冬の3ヶ月間を冬安居(10月16日~1月15日or11月16日~2月15日)として過ごすようになりました。
そして、この安居の期間を「制中」と呼び、それ以外の期間を「解間」と呼ぶようになりました。
インドから中国、日本、そしてアメリカ。所変われば、気候も違う。だから、形も変わっていく。だけど、こうして伝わっている。
このような伝わり方に、仏教らしさをまじまじと感じました。
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